「おすすめ転職サイト○選」は信じていい?人事が教えるランキング記事の見方

求人を探す
この記事は約10分で読めます。

「看護師 転職サイト」
「介護職 転職エージェント」

などで検索すると、

「おすすめ転職サイト10選」
「本当におすすめの転職エージェント15選」

といった記事がたくさん出てきます。

たくさんのサービスを一度に比較できるため、転職活動を始めたばかりの人にとっては便利な情報です。

一方で、

「結局どれを選べばいいの?」
「どの記事も同じ会社ばかり紹介している」
「ランキング1位なら、とりあえず登録しておけばいい?」

と迷ってしまう人もいるのではないでしょうか。

私は医療・福祉法人で10年以上、人事・採用を担当し、求人サイトや転職エージェントなど、さまざまな採用サービスを利用してきました。

採用する側から見ると、ネット上の「おすすめランキング」と、実際の採用現場で感じる各サービスの特徴が必ずしも一致しているとは限りません。

この記事では、

  • なぜ「おすすめ○選」の記事が多いのか
  • ランキングを見るときに注意したいこと
  • 求人数や非公開求人などの広告表現をどう考えるか
  • 自分に合ったサービスをどう選べばいいのか

を、採用担当の立場から解説します。

※転職サイトや転職エージェントそのものを否定する記事ではありません。それぞれの仕組みを理解して、自分に必要なサービスを選ぶための記事です。

この記事の結論
  • 「おすすめ1位」が自分にとって一番とは限らない
  • ランキングだけでなく「誰が・どんな基準で比較しているか」を見る
  • 求人数や非公開求人などの大きな数字だけで判断しない
  • 転職エージェントは会社名だけでなく担当者との相性も重要
  • 求人サイト・転職エージェントは目的に応じて使い分ければよい

なぜ「おすすめ転職サイト○選」の記事が多いのか

転職について検索すると、「おすすめ○選」の記事が非常に多く表示されます。

その理由のひとつが、アフィリエイト広告です。

アフィリエイトとは、Webサイトやブログなどでサービスを紹介し、そのリンクを経由して登録や申込みなどが発生すると、運営者に広告収益が入る仕組みです。

このブログ「人事のホンネ」でも、一部の記事でアフィリエイト広告を利用しています。

アフィリエイトそのものが悪いわけではありません。

Webサイトを運営するための一般的な収益化方法のひとつです。

問題なのは、

「なぜそのサービスがおすすめなのか」

が分からないままランキングだけを信じてしまうことです。

たとえば、

  • 比較基準が書かれていない
  • どのサービスもメリットばかり
  • 誰が使ったのか分からない
  • 1位と2位の違いがほとんどない
  • とにかく複数社への登録を勧めている

という記事であれば、ランキングそのものよりも内容を慎重に見る必要があります。

「おすすめ1位=あなたに一番合う」とは限らない

そもそも、転職サービスに誰にとっても共通する「絶対的な1位」を決めるのは簡単ではありません。

転職する人によって、

  • 職種
  • 年齢
  • 経験
  • 希望勤務地
  • 希望する働き方
  • 自分で求人を探したいか
  • 担当者のサポートが必要か

が違うからです。

たとえば、自分のペースで求人を探したい人なら、担当者がつく転職エージェントより求人サイトの方が使いやすいかもしれません。

一方、

「求人を探す時間がない」
「面接に不安がある」
「日程調整を任せたい」

という人なら、転職エージェントのサポートが役立つことがあります。

つまり、

「どの会社が一番おすすめか」

より、

「自分にはどの仕組みが合っているか」

を先に考えた方が失敗しにくいのです。

求人検索エンジン・求人サイト・転職エージェントの違いについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

求人検索エンジン・求人サイト・転職エージェントの違い|人事が教える使い分け方
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ランキング記事を見るときに確認したい4つのポイント

すべての比較記事やランキング記事が信用できないわけではありません。

私自身もサービスを比較する記事を書いています。

大切なのは、ランキングの順位だけを見るのではなく、

「何を根拠に紹介しているのか」

を見ることです。

① 誰が書いているのか

まず確認したいのが著者です。

転職経験者なのか、キャリアコンサルタントなのか、人事担当者なのか。

それによって、見えている部分は違います。

利用者だから分かることもあれば、採用する側だから分かることもあります。

著者の立場が明確な記事ほど、

「この情報はどの視点から書かれているのか」

を判断しやすくなります。

② おすすめする理由が具体的か

「サポートが充実」
「求人数が豊富」
「利用者におすすめ」

だけでは、違いがほとんど分かりません。

見るべきなのは、

  • どんな人に向いているのか
  • 他社と何が違うのか
  • どんな注意点があるのか

まで説明されているかどうかです。

③ デメリットも書かれているか

どんなサービスにもメリットとデメリットがあります。

求人サイトなら、自分で求人検索や面接調整をする必要があります。

転職エージェントなら、担当者によって対応や提案力に差が出ることがあります。

メリットしか書かれていない場合は、それだけでサービスを判断しない方がよいでしょう。

④ 比較基準が分かるか

「1位」「2位」「3位」と並んでいても、

なぜその順位なのか分からなければ、読者にとって意味のあるランキングとは言いにくいでしょう。

求人数なのか、実績なのか、サポートなのか。

比較するのであれば、基準が分かる記事を参考にすることをおすすめします。

ランキングを見るなら「順位」より「理由」を確認

1位だから登録するのではなく、 「なぜ1位なのか」「自分にもそのメリットが当てはまるのか」 まで確認してから利用しましょう。

「求人数○万件」はどう見ればいい?

転職サービスでよく見るのが、

「求人数○万件」
「業界最大級の求人数」

という表現です。

求人数はサービスの規模を知るひとつの参考にはなります。

ただし、

「求人数が多い=自分に紹介してもらえる求人が多い」

とは限りません。

私が採用担当として転職エージェントとやり取りしていると、現在募集していない求人について問い合わせを受けることもあります。

また、求人検索エンジンでは過去の求人情報や、別の求人媒体から取得された情報が表示されることもあります。

大切なのは全体の掲載件数よりも、

「自分の職種・地域・希望条件で、現在応募できる求人がどれくらいあるか」

です。

たとえば全国に10万件求人があっても、自分の地域・職種・条件に合う求人が数件しかなければ、10万件という数字そのものには大きな意味がありません。

求人数は参考程度に考え、実際に求人検索をして確認することをおすすめします。

「非公開求人が多い」は魅力なのか

転職エージェントでは、

「非公開求人多数」

という表現もよく見かけます。

非公開求人そのものは存在します。

ただし、「非公開」という言葉から、

「登録した人しか絶対に見ることのできない特別な好条件求人」

ばかりだと考える必要はありません。

採用担当として一般職を募集するとき、転職エージェント側で求人広告として公開しないようにするケースはあります。

しかし同じ時期に、

  • ハローワーク
  • 求人サイト
  • 別の採用経路

などで募集していることもあります。

一方、管理職や特殊なポジションなど、一般公開せずに採用を進めたい求人では、転職エージェントを利用するケースもあります。

そのため、

「非公開求人があるから、この転職エージェントだけを使う」

と考えるよりも、複数の方法で求人情報を確認した方が選択肢を広げやすいでしょう。

「職場の内部情報が分かる」はどこまで信用する?

転職エージェントのメリットとして、

「職場の内部事情を知っている」

と紹介されることがあります。

実際、採用担当者とのやり取りや、過去に紹介した求職者などから情報を持っていることはあります。

私自身も人材紹介会社の担当者から、

「この法人はこういう傾向があります」

といった話を聞くことがあります。

ただし、その情報が必ずしもすべて正しいとは限りません。

担当者自身がその職場で働いたわけではありませんし、退職者から聞いた情報には、その人個人の感じ方が含まれています。

さらに、職場の状況は、

  • 上司の異動
  • 管理職の交代
  • 人員配置
  • 経営方針

などによって変わることがあります。

内部情報は「参考情報のひとつ」として聞き、最終的には面接などで自分でも確認することが大切です。

人事のホンネ運営者 じんじろー

採用担当のホンネ

採用担当として転職エージェントと長くやり取りしてきましたが、 「その職場のことをどこまで知っているか」は担当者によってかなり違います。

長く取引していて採用担当者とも頻繁に話している人もいれば、 求人票に書かれている程度の情報しか持っていない人もいます。

「転職エージェントだから内部事情を全部知っている」と考えるのではなく、 情報源のひとつとして使うくらいがちょうどいいと思います。

「条件交渉してくれる」はメリット?

転職エージェントでは、給与などの条件交渉を代行してくれることがあります。

これは確かにメリットです。

本人からは言いにくい希望条件を伝えてもらえることもあります。

ただし、

「転職エージェントが交渉すれば給与が上がる」

という意味ではありません。

病院や施設が給与を決めるにあたって給与規程や他職員とのバランスがあります。

同じ経験・同じ職種の職員がいる中で、一人だけ簡単に給与を上げられるわけではありません。

一方、

  • 管理職として採用したい
  • 特殊な経験・資格がある
  • 法人側がどうしても採用したい

といった場合には、条件について検討することもあります。

条件交渉は、

「必ず給与を上げてもらえるサービス」

ではなく、

「希望条件を代わりに伝えてくれるサービス」

と考えておくとよいでしょう。

「最短○週間で内定」は転職エージェントの力?

「最短1週間で内定」

など、転職までの早さをアピールしているサービスもあります。

ただ、選考スピードは転職エージェントだけで決まるものではありません。

応募先の病院や施設が、

  • どれくらい急いで採用しているか
  • 面接日をいつ設定できるか
  • 誰が採用を決定するか

によって大きく変わります。

私自身も、急募であれば応募から数日で面接し、すぐに採用を決定することがあります。

逆に決裁者の予定などによって時間がかかることもあります。

転職エージェントを利用すると日程調整がスムーズになることはありますが、

「この転職エージェントだから必ず早く決まる」

とは限りません。

転職サービスは「ランキング」ではなく役割で選ぶ

ここまで読むと、

「結局、何を使えばいいの?」

と思うかもしれません。

私は、最初から一つのサービスだけに決める必要はないと考えています。

転職活動では、それぞれのサービスの特徴を理解して使い分ければ十分です。

STEP
01

求人検索エンジンなどで求人を広く探す

まずは、どのような求人があるのか確認します。 勤務地や職種、給与水準など、転職市場全体を把握する段階です。

STEP
02

求人サイトで具体的な求人を比較する

気になる求人が見つかったら、仕事内容、勤務条件、教育体制などを比較します。 求人サイトなら自分のペースで探しやすいのがメリットです。

STEP
03

自分に合いそうな応募先を絞る

給与だけではなく、仕事内容や勤務時間、休日、通勤、職場環境など、 自分が転職で重視する条件と照らし合わせます。

STEP
04

必要なら転職エージェントを利用する

自分だけでは求人を探しにくい、面接対策をしてほしい、 日程調整を任せたい場合などは、転職エージェントのサポートを利用します。

このブログでも求人サイト・転職エージェントを紹介しています

「人事のホンネ」でも、求人サイトや転職エージェントを紹介しています。

だからこそ、どのような基準で紹介しているのかは明確にしておきたいと思っています。

このブログでは、

  • 私が採用担当として実際に利用・取引した経験
  • 採用側から見たサービスの特徴
  • 公開されている客観的な情報
  • メリットだけでなく注意点

をできるだけ分けて紹介しています。

アフィリエイト広告が利用できるサービスについては広告リンクを掲載することがありますが、広告案件の有無だけを理由に掲載を決めていません。

また、転職サービスそのものを否定したいわけでもありません。

求人サイトには求人サイトの良さがあり、転職エージェントには転職エージェントの良さがあります。

大切なのは、

「このサービスに登録すれば転職が成功する」

と考えるのではなく、

「自分の転職活動のどこを手伝ってもらうのか」

を考えて利用することだと思っています。

まとめ|「おすすめ○選」は順位ではなく中身を見よう

「おすすめ転職サイト○選」のような記事は、多くのサービスを知る入口としては便利です。

私自身も、転職サービスを調べるときに比較記事を見ることがあります。

ただし、

「1位だから一番いい」
「みんながおすすめしているから登録する」

と考える必要はありません。

大切なのは、

  • 誰が書いているのか
  • 何を基準に比較しているのか
  • メリットだけでなく注意点も書かれているか
  • 自分の職種や希望条件に合っているか

を確認することです。

そして、転職サービスは一つだけが正解ではありません。

幅広く求人情報を集めたいなら求人検索エンジン。

自分で求人を探したいなら求人サイト。

サポートが必要なら転職エージェント。

それぞれの特徴を理解し、自分に必要なものだけを利用すれば十分です。

ランキングに転職先を決めてもらうのではなく、

「自分がどんな職場で働きたいのか」

を基準に転職活動を進めていきましょう。

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