転職は直接応募が有利?人事が語る3つの理由とエージェントを使うべき人

人事のホンネ
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「転職エージェントから応募するより、病院や施設へ直接応募した方が有利なの?」

転職活動をしていると、こんな疑問を持つ方もいると思います。

私は医療・福祉法人で10年以上、人事・採用を担当してきました。

看護師や薬剤師、リハビリ職、介護職、医療事務など、さまざまな職種を採用してきた立場から言うと、できれば直接応募してほしいというのが本音です。

ただし、最初に誤解のないようにお伝えしておきます。

直接応募だから採用されるわけではありません。

最終的に採用を決めるのは、経験や人柄、応募先との相性などです。

それでも採用の現場では、直接応募で来てくれた方に対して、

「うちを見つけて応募してくれたんだな」

「志望度が高そうだな」

と感じることがあります。

さらに、採用コストや応募者とのやり取りという企業側の事情まで考えると、同じくらい採用したい2人で迷ったとき、直接応募がプラスに働く可能性はあります

この記事では、医療・福祉法人の人事担当者として、

  • なぜ直接応募を歓迎するのか
  • 直接応募なら本当に受かりやすいのか
  • 転職エージェントを使った方がいい人は誰なのか

を本音で解説します。

結論|直接応募は「合否を決める裏技」ではない

人事から伝えたい3つのポイント
  • 直接応募だけで採用が決まるわけではない
  • ただし、直接応募がプラスに働くことはある
  • 自分で進められるなら直接応募、サポートが必要なら転職エージェントを活用する

私は働きたい病院や施設が決まっているのであれば、直接応募をおすすめします。

ただし、「直接応募なら選考で必ず有利」という意味ではありません。

経験やスキル、人柄、職場との相性などが採用の基本であり、応募経路はあくまで判断材料の一つです。

一方で、求人探しや書類作成、面接を一人で進めるのが難しい人には、転職エージェントのサポートが役立つこともあります。

大切なのは、直接応募と転職エージェントを単純に優劣で考えるのではなく、自分に合った方法を選ぶことです。

では、なぜ人事として直接応募を歓迎するのか。

採用現場で感じている3つの理由を順番に解説します。

理由① 直接応募なら採用コストを抑えられる

転職エージェント経由では病院・施設側に紹介手数料が発生する

求職者は転職エージェントを無料で利用できます。

一方で、採用する病院や施設側は無料ではありません。

転職エージェント経由で採用すると、法人から紹介会社へ紹介手数料を支払います。

厚生労働省も医療・介護・保育分野について、職業紹介事業者の職種別手数料や離職状況を公表しています。

人を一人採用するためのコストは、病院や介護施設にとって決して小さなものではありません。

特に採用人数の多い法人では、人材紹介会社へ支払う費用が年間で大きな金額になることもあります。

「紹介料がかかるから不採用」ではない

ここは誤解してほしくないところです。

採用担当者は、

エージェント経由だから落とそう

直接応募だから採用しよう

と単純に判断しているわけではありません。

本当に採用したい人材であれば、紹介料がかかっても採用します。

ただし、採用するかどうか迷う場面では話が少し変わります。

たとえば、同じ職種で経験や人物評価がほぼ同じ候補者が2人いたとします。

一人は紹介会社経由。

もう一人は直接応募。

こうしたケースでは、採用コストがかからないことが直接応募者にとってプラス材料になる可能性はあります

これは求人票にはなかなか書かれない、採用する側の事情です。

人事のホンネ運営者 じんじろー
採用担当のホンネ 採用現場で実際に感じること

私自身、直接応募が入ると素直にうれしく感じます。

自分たちの病院や施設を見つけ、ホームページなどを確認したうえで応募してくれたからです。

採用コストの問題だけではありません。 「わざわざ自分で調べて応募してくれた」という事実そのものに、応募者の主体性を感じます。

理由② 志望度や人柄が採用担当者へ直接伝わりやすい

直接応募では、応募した時点から病院・施設と求職者が直接やり取りします。

電話やメールの印象、応募書類、質問内容なども含めて、その人自身の言葉が人事に届きます。

これは採用担当者にとって意外と大きなポイントです。

「なぜうちに応募したのか」が分かりやすい

転職エージェント経由の場合、

担当者から紹介されたので応募しました

というケースもあります。

もちろん、それ自体が悪いわけではありません。

ただ、人事としては、

この人は本当にうちを希望しているのかな?

と確認したくなることがあります。

一方、病院や施設の採用ページを自分で見つけて直接応募してくれた人には、

少なくとも自分で調べて応募してくれた

という背景があります。

そのため、志望度を感じやすいのです。

間に誰も入らないから認識のズレも起きにくい

転職エージェントを利用すると、

求職者

担当エージェント

病院・施設の採用担当者

という形で情報が伝わります。

優秀な担当エージェントであれば、希望条件を整理したり、本人が伝えにくいことを代わりに確認してくれたりするので大きなメリットがあります。

一方で、人を介する以上、どうしてもニュアンスが変わることがあります

面接で話してみると、

担当者から聞いていた話と少し違う

と感じるケースもゼロではありません。

直接応募なら最初から本人と人事がやり取りするため、こうした行き違いを減らしやすくなります。

理由③ 自分で職場を調べるためミスマッチを減らしやすい

私が直接応募をおすすめするもう一つの理由が、応募するまでの過程です。

直接応募をするには、自分で職場を探さなければなりません。

  • 公式ホームページを見る
  • 求人票を確認する
  • 給与や勤務時間を調べる
  • 病院・施設の特徴を確認する
  • 他の求人と比較する

少し面倒ですよね。

でも、この「面倒な作業」が実はとても大切です。

自分で調べることが職場選びにつながる

転職で避けたいのは、

「思っていた職場と違った」

という入職後のミスマッチです。

給与だけ見て応募したものの、仕事内容が想像と違った。

通勤してみたら思った以上に大変だった。

病院の機能や介護施設の特徴を理解せずに応募してしまった。

こうしたミスマッチは珍しくありません。

直接応募をする人は、応募先を自分で探す過程で職場について調べることになります。

その結果、

「なぜここで働きたいのか」

を自分なりに考える機会が増えます。

私は、このプロセスそのものに大きな意味があると思っています。

では、直接応募の方が本当に受かりやすい?

採用側が見ているのは、応募経路だけではありません。

たとえば、

  • 必要な資格を持っているか
  • 求める経験があるか
  • 長く働いてもらえそうか
  • 職場に合いそうか
  • 志望理由に納得できるか

といった部分を総合的に見て判断します。

ただし、採用するかどうか迷っているときに、

「自分でうちを探して応募してくれた」

「紹介手数料もかからない」

という点が、直接応募者にとってプラス材料になることはあります。

「直接応募なら受かる」のではなく、「同じくらい採用したい人で迷ったときにプラスに働くことがある」。

このくらいに考えておくのが、採用現場の実態に近いと思います。

直接応募=採用ではない

合否を決めるのは、経験やスキル、人柄、職場との相性などです。

直接応募は、あくまでプラス材料になり得る一要素と考えてください。

直接応募にもデメリットはある

私は直接応募をおすすめしていますが、すべての人に向いているとは思っていません。

直接応募では、

  • 求人を自分で探す
  • 応募先を比較する
  • 履歴書・職務経歴書を作る
  • 面接対策をする
  • 面接日を調整する
  • 給与や勤務条件を確認する

といった作業を基本的に自分で行います。

転職活動に慣れている人なら問題ありません。

一方、

「転職が初めて」

「面接が苦手」

「仕事が忙しくて求人を探す時間がない」

という人には大きな負担になります。

自分がどちらなのか迷う方はこちらで詳しく解説しています。

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転職エージェントを使った方がいい人もいる

人事担当者として直接応募をおすすめしている私でも、転職エージェントそのものを否定するつもりはありません。

直接応募と転職エージェントには、それぞれ違った特徴があります。

比較ポイント直接応募転職エージェント
求人探し自分で探す求人を紹介してもらえる
応募・日程調整自分で行う担当者がサポート
書類・面接対策自分で準備添削・対策を受けられる
条件の確認・交渉自分で確認する担当者を通して確認・交渉
採用側のコスト抑えやすい紹介手数料が発生
向いている人自分で転職活動を進められる人サポートを受けながら進めたい人

転職エージェントには、求人紹介だけでなく、書類添削や面接対策、日程調整などをサポートしてもらえるメリットがあります。

そのため、

自分で進められるなら直接応募。
サポートが必要なら転職エージェント。

という考え方でいいと思います。

人事がおすすめするのは「直接応募かエージェントか」の二択ではない

実際の転職活動では、もっと柔軟に考えて構いません。

私がおすすめしたいのは、

STEP
01
まず求人サイトなどを使って幅広く求人を探す

求人サイトや求人検索サービスを利用して、どんな病院・施設が募集しているか調べます。
この段階では、無理に応募先を一つに絞る必要はありません。

STEP
02
気になる職場を見つけたら公式ホームページも確認する

求人サイトだけで判断せず、病院・施設の公式採用ページも見てください。
公式サイトに求人が掲載されていることもあります。
仕事内容や法人の特徴なども確認しましょう。

STEP
03
第一志望なら直接応募を検討する

「ここで働きたい」
と思える職場が見つかり、自分で応募準備ができるのであれば、私は直接応募をおすすめします。

STEP
04
一人では難しいところを転職サービスで補う

求人探しや履歴書作成、面接に不安があるのであれば、転職サービスを活用すればいいのです。
直接応募と転職サービスは、どちらか一方しか使ってはいけないものではありません。
転職活動の主導権を自分で持ちながら、必要なところだけサービスを利用する。 これが一番賢い使い方だと思っています。

求人サイトと転職エージェントの違いはこちら

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まとめ|直接応募を基本に、必要なら転職サービスを使えばいい

医療・福祉法人で採用を担当してきた私が直接応募をおすすめする理由は3つです。

  1. 採用コストを抑えられる
  2. 志望度や人柄が人事へ直接伝わりやすい
  3. 自分で職場を調べることでミスマッチを減らしやすい

ただし、直接応募だから採用されるわけではありません。

また、すべての人が一人で転職活動を進める必要もありません。

自分で求人を探して応募できる人は直接応募

書類・面接・求人探しにサポートが必要な人は転職エージェント

私は、このくらいシンプルに考えていいと思っています。

人事として一番避けてほしいのは、

「転職エージェントから勧められたから」

「なんとなく条件が良かったから」

という理由だけで応募先を決めてしまうことです。

直接応募でも転職エージェント経由でも、最後にそこで働くのはあなた自身です。

求人を比較し、職場について調べたうえで、

「ここなら働きたい」

と思える職場を選んでください。


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