はじめに
「転職したいけど、求人が多すぎてどれを選べばいいか分からない…」
「求人票に書いてあることって本当なの?」
医療・福祉業界の転職で、こうした悩みを持つ方は多いはず。
私は病院や介護の人事担当者として10年以上、求人票を作成し、採用面接を担当してきました。その経験から言えるのは、求人の探し方と見極め方で転職の成功率は大きく変わるということ。
今回は、直接応募を考えている方向けに「求人の探し方」と「求人票で見るべきポイント」を整理しました。
求人を探す方法
病院や施設の公式ホームページを見る
まずおすすめしたいのは、病院や施設の公式ホームページです。
本当に必要な職種や最新の募集状況は公式ホームページに最も正確に掲載しています。
最近は職種に特化した“看護師採用ページ”などを製作している病院や施設が増えているので、福利厚生や職員の声など多くの情報が見れるようになっています。
ハローワーク・自治体の求人情報を活用する
次に、ハローワークや自治体の医療・福祉人材向けの求人検索。
以前の記事にも書きましたが、ハローワークの求人検索はとても調べやすくなっています。
求人情報についても、公式ホームページ同様に正確だといえるでしょう。
また、採用コストを抑えたい病院や施設はハローワークを積極的に使う傾向があるため、「直接応募歓迎」の求人に出会いやすいのも特徴です。
業界専門の求人検索サイトも参考にする
エージェント系の大手転職サイトだけでなく、医療・福祉業界に特化した求人サイトもあります。
求人情報を知る入口として使うのがおすすめです。

公式ホームページ、ハローワーク等以外の民間の求人サイトは“おとり広告”のオンパレード。そのうちこの問題についても書きたいと思います。
求人票を見るときのチェックポイント
募集背景を確認する
「新規オープン」「増員」「欠員補充」など、募集の理由はとても大事です。
欠員補充が頻繁に出ている施設は、定着率に課題がある可能性があります。逆に、新規事業や増員募集はチャンスが広がりやすいです。
仕事内容の具体性を見る
「看護業務全般」「介護業務全般」だけでは実態が見えません。
- 具体的な患者層や利用者層が書かれているか
- チーム体制や担当人数が明記されているか
こうした点が曖昧な求人は、入職後にギャップを感じやすいので注意しましょう。
給与・手当・休日の表記をチェック
「給与は当法人規定による」「週休2日制(シフトによる)」など、曖昧な表記は要注意。
- 基本給と手当の内訳
- 休日が固定か、シフト制か
- 残業や夜勤の有無
これらが具体的に書かれている求人の方が、透明性が高いといえます。
働き方のリアルを読み取る
「残業ほぼなし」「有休消化率90%以上」などの記載があるかどうかも重要。
一方で「残業○h程度あり」「夜勤○回程度あり」と正直に書かれている求人も、誠実さの表れです。無理に良く見せようとしていない求人は信頼できます。

ハローワークの求人票は文字数制限もあり、情報量としては少なくなりがち。ハローワークで求人を見かけたら公式ホームページも見てみましょう!
人事担当者が「良い求人」と思う条件
人事担当者目線で「これは良い求人だな」と感じるのは、次のようなものです。
- 給与条件含めわかりやすく記載している
- 職場の雰囲気や教育体制について具体的に説明している
- 条件だけでなく「こんな人と働きたい」というメッセージがある
曖昧な表現ばかりで実態が見えない求人=ブラックというわけではありませんが、そういうときは友人や知人などからできる限りの情報を得ましょう。
まとめ
求人は数多くありますが、選び方を間違えるとミスマッチにつながります。
特に直接応募を考えるなら、次のポイントを意識してみてください。
- 公式ホームページやハローワークで最新かつ正確な情報を確認する
- 求人票では「募集背景」「仕事内容の具体性」「給与・休日の明確さ」を重視する
- 情報の透明性が高い求人を選ぶ
最後に大切なのは「ここで働きたい」と思える気持ちです。
条件だけでなく、自分が活躍できる環境かどうかを意識して探すことで、直接応募は必ず成功につながります。
👉 次回は、面接でよくある失敗パターンとその対策 を解説していきます。