はじめに:直接応募だからこそ面接が重要
医療・福祉業界で転職活動をする際、「直接応募」を選ぶ方は増えています。
転職エージェントを介さないことで採用担当者に熱意がダイレクトに伝わりやすい一方で、フォローや面接対策はありません。
そのため、面接での印象が採否を左右する比重は非常に大きくなります。
この記事では、人事担当者として数多くの面接に立ち会ってきた経験から、直接応募を成功に導く面接対策をお伝えします。
面接前の準備
応募先の情報を徹底リサーチする
- 病院や施設のホームページを必ず確認する
- 診療科目やサービス内容、法人理念などを把握する
- 最新のニュースリリースや地域での取り組みを調べる

「うちのことを理解して応募してくれている」と感じられると、人事担当者の評価は大きく変わります。
志望動機を「その法人だからこそ」で語る
どこでも使えるような志望動機は伝わりません。
- 「地域包括ケアに力を入れている点に共感しました」
- 「急性期から在宅まで一貫して関われる点に魅力を感じました」
といったように、応募先の特徴に結びつけて語ることが大切です。
自分の経験を整理しておく
面接では「これまでどんな役割を果たしてきたか」を具体的に聞かれます。
- 担当した患者数や業務内容
- チーム内での役割
- 改善に取り組んだことや成果
数字やエピソードを交えて話せるように整理しておきましょう。

難しい業務の経験や役割を聞いているわけではありません。素直にご自身のこれまでの経験や考え方を伝えていただければ十分です。
面接用の回答はミスマッチを起こしかねないので注意しましょう。
面接でのポイント
第一印象を大切にする
人事担当者は数分で印象を判断します。
- 清潔感のある身だしなみ
- 姿勢や表情
- はっきりした声であいさつする
最初の数秒が、その後の面接の雰囲気を大きく左右します。

受付での応対や、待合室での姿勢、表情も意外と見られていますよ。
「即戦力感」と「協調性」を伝える
医療・福祉の現場では、経験やスキルだけでなくチームワークが重要です。
- 「○○の経験を活かして役立ちたい」
- 「チームの一員として協力しながら働ける」
この2つをバランスよくアピールできると強い印象を残せます。
逆質問で熱意と理解度を示す
面接の最後に「何か質問はありますか?」と聞かれることが多いです。
ここで「特にありません」と答えるのはもったいない!
- 「新人研修はどのように行っていますか?」
- 「キャリアアップのための研修制度はありますか?」
といった質問は、働く姿を具体的にイメージしていることの表れです。
よくある失敗例
- 準備不足:事前調査をしていない
- 使い回しの志望動機:どこでも言えそうな内容で熱意が伝わらない
- 条件ばかりを強調:給与・休日・残業など条件面の話に終始してしまう
条件確認は大切ですが、「まずは一緒に働きたい」と思わせられるかが先決です。
人事担当者からのアドバイス
私たちが面接で見ているのは「スキル」だけではありません。
- 一緒に働きたいと思えるか
- 患者さんや利用者さんに安心感を与えられるか
- 組織に馴染んで協力できる人か
直接応募の場合、面接での人柄や本気度がダイレクトに伝わります。
それをポジティブに活かす意識を持つと、より成功に近づきます。
特に未経験の方はスキルで勝負できないので、
- 未経験でもどれだけその仕事内容に理解があるか
- 年齢にかかわらず、新しいことを覚えていく意欲があるか
といったことを意識して準備する必要があるでしょう。

(正直、少しひっかかることがあっても直接応募の人は採用…)
まとめ
- 直接応募は、面接が最大の勝負どころ
- 応募先を徹底リサーチし、「その法人だからこそ」の志望動機を用意する
- 自分の経験を整理し、即戦力と協調性をアピールする
- 第一印象と逆質問で差をつける
- 条件よりも「一緒に働きたい」と思わせる姿勢を大切にする
直接応募は選択肢が広がり、準備と心構え次第で大きなチャンスにつながります。
面接を「信頼を築く場」ととらえ、自分らしさをしっかり伝えてください。
👉 次回は、医療・福祉で直接応募する求人はこう探す!求人票の見極めポイント を解説していきます。