派遣という働き方|看護師・介護職の派遣の仕組みと特徴をわかりやすく解説

看護師や介護職の派遣 転職ノウハウ
この記事は約5分で読めます。

はじめに

最近、人事担当者として求人活動をする中で、正職員として働く以外に「派遣」という働き方を選ぶ看護師や介護職の方が増えているように感じます。

私自身の印象としては、派遣=不安定というイメージがありましたが、
子育てや介護との両立、ブランクからの復帰、フルタイムは難しいけれどスキルを活かしたい――
そんな理由で、派遣を選ぶ看護師や介護職は少なくありません

ただし、「派遣」とひと口に言っても、その仕組みはさまざまです。

この記事では、看護師・介護職の派遣の基本的な仕組みと、派遣ならではの特徴をわかりやすく整理します。


看護師・介護職の派遣の仕組み

派遣の基本構造

派遣とは、『派遣会社(=雇用主)』に雇われて、『派遣先(=実際に働く病院や施設)」』で業務を行う働き方です。
給与の支払いや社会保険の加入などは派遣会社が行い、勤務の指示は派遣先の病院や施設から受けます。

看護師・介護職の派遣契約図解

つまり、

  • 雇用関係:派遣会社と結ぶ
  • 指揮命令関係:派遣先(病院・施設)から受ける

という構造になります。

派遣の主な契約形態として、

  • 登録型派遣(有期雇用)
  • 常用型派遣(無期雇用)
  • 紹介予定派遣

の3種類があります。
今回は、看護師・介護職の契約形態として多い、登録型派遣紹介予定派遣の解説をしていきます。

登録型派遣

もっとも一般的なのが「登録型派遣」です。

看護師や介護職が派遣会社に登録し、期間限定で派遣先に勤務します。
契約期間が終了すれば、再び別の派遣先を紹介してもらう流れです。

特徴
  • 自分の都合に合わせて働ける(短期・単発・期間限定など)
  • ブランク明けや、子育て期に柔軟な働き方がしやすい
  • 派遣先によっては高待遇の求人もある

一方で、契約更新がない場合は次の職場が決まるまで収入が途切れるリスクがあります。
そのため、安定よりも柔軟性を重視する人に向いています。

紹介予定派遣

紹介予定派遣とは、『一定期間(最長6ヶ月)派遣として働いたあと、双方の合意があれば直接雇用に切り替えることが前提』の派遣形態です。
派遣期間中に職場の雰囲気や業務内容を体験できるため、直接雇用後のミスマッチを防げるのが大きなメリットです。

特徴
  • 実際に働きながら「この職場で長く働けそうか」を見極められる
  • 直接雇用(正職員・パートなど)を目指せる
  • 採用試験や面接よりも現場評価で判断されやすい

「転職したいけど失敗したくない」
「人間関係を見てから決めたい」
という人に人気のスタイルです。


看護師・介護職の派遣が選ばれる理由

看護師や介護職は慢性的な人手不足のため、派遣でも十分に働き口があります。
派遣を選ぶ主な理由には、次のようなものがあります。

  • 残業が少なく、プライベートを確保しやすい
  • 時給が高めに設定されていることが多い
  • 勤務期間や勤務形態を合わせてもらいやすい
  • 職場の人間関係に縛られにくい

派遣と似ていますが「応援ナーストラベルナース」という働き方もあります。
※応援ナース/トラベルナースは基本的に医療機関と直接雇用契約(非正規雇用が一般的)を結びます。

応援ナース/トラベルナースは、離島や地方の医療機関で高収入を得ながら働くことができるので「期間限定で働いて、一定期間は休む」というワークスタイルも実現可能です。


派遣で働くときの注意点

自由度の高さが魅力の派遣ですが、注意しておくべき点もあります。

  • 契約期間が決まっており、更新がなければ収入が途切れるため雇用が不安定
  • ボーナスや退職金がない場合が多い
  • 職場に馴染みにくいと感じる人もいる
  • 教育・研修体制が限定的なことがある

施設によっては、常態的に派遣職員を採用しているところもあり、長期間にわたって同じ施設で働いている人もいますが、基本的に雇用は不安定です。

なお、看護師の場合は、病院やクリニックなど「医療機関」への派遣は原則禁止されていて、例外的に「紹介予定派遣」「産休育休の代替」といったケースのみ許可されています。


人事担当者目線では

派遣職員の採用は、支払う時給が高い一方で、人手が足りないときに数ヶ月でも来てもらえると非常に助かります。

ただし、基本的に派遣職員には即戦力を求める傾向があるので、未経験であったり経験が少ない人は採用されづらいかもしれません。

逆に、紹介予定派遣であれば将来的に直接雇用を考えていて、時間をかけて教育ができるということもあるので、未経験の人でも採用されやすいといえます。

紹介予定派遣は『派遣期間の高い時給+直接雇用が決まったときの紹介手数料』がダブルでかかるため転職エージェントと比べると少しコストが増えます。

しかし、

  • 派遣期間中に人となりが分かる
  • 働く人も施設の状況が把握できる

とお互いにメリットがあり、早期離職を防ぎやす、結果的に転職エージェントよりも雇用後のリスクを下げることができます。

私としては、お互いに納得して直接雇用に踏み切れるので、紹介予定派遣はおすすめできる働き方だと思います。

余談ですが、ある派遣会社の営業担当者から
「賞与や社会保険、退職金まで考慮すると派遣の方が人件費が安くすみますよ。」
と言われたため、試算をしてみたことがあります。

少なくとも私の法人に関していえば派遣の方が高くついたので、人件費を抑えるために派遣職員を採用したことはありません。


まとめ:派遣は「自由と柔軟性」を重視する人に合う働き方

看護師や介護職の派遣は、
自分の生活リズムに合わせて働きたい
職場の雰囲気を見てから正職員を目指したい
という人にとって、有力な選択肢です。

一方で、
安定的に長く働きたい人
教育・キャリアアップを重視する人
には不向きな面もあります。

派遣という働き方を上手に活かすには、「自分がいま何を優先したいのか」を整理することが大切です。

【次回】

派遣に向いている人・向いていない人」と「派遣を上手に使うためのポイント」を具体的に解説します。

あわせて読んで欲しい記事


タイトルとURLをコピーしました