はじめに
医療・介護職の転職活動で、求人票は最初の情報源になります。
ハローワークやホームページ、求人サイト(直接応募型)では、情報量が少ない反面、掲載法人に責任が伴うので、誤解を伴うような表現は極力ないように心がけています。
しかし、そうはいっても誤解されやすい表現をする病院や施設はありますし、転職エージェントが掲載している情報は誤解されるように表現していることもあります。
人事担当者の立場から言うと「求人票はあくまで宣伝文句」であり、必ずしも実態を正しく反映しているとは限りません。
特に給与や働き方の条件が「よすぎる」求人には注意が必要です。
本記事では、人事が見てきた ブラック求人の特徴 と 見抜くためのポイント をまとめます。
よくあるブラック求人の特徴
求人票には一見魅力的な言葉が並びますが、その裏にはリスクが隠れている場合があります。
| 求人票の表現例 | 隠れたリスク・注意点 |
|---|---|
| 高給与を強調(例:月収40万円可能!) | 基本給が低く、残業や夜勤手当込みの場合が多い |
| 「残業なし」「有休消化100%」 | 実態が伴わないことも。確認が必要 |
| 職員数・離職率が未記載 | 人員不足や定着率の低さの可能性 |
| 常に募集している施設 | 慢性的な人手不足。離職率が高い傾向あり |
| 「アットホームな職場」など抽象的表現 | (距離感が近すぎるなど)難がある場合も。 |
求人票から読み取れるサイン
人事担当者として、求人票のこの部分には特に注意してほしいと思います。
- 給与幅が広すぎる
例:月給20〜40万円 → 実際にはほとんどが下限に近い給与での採用。 - 手当の内訳が不明確
夜勤手当や資格手当が「あり」としか書かれていない場合は要注意。 - 試用期間の待遇が不透明
「試用期間3か月」とあるが、給与減額が隠れているケースも。 - 抽象的な表現が多い
「やりがい」「明るい職場」など、抽象的な表現しか書かれていない求人は慎重に。
失敗ケーススタディ
ケース①:看護師Aさん
給与「月収35万円以上!」に惹かれて応募。
しかし実際は基本給が20万円台で、残業代込みの数字。残業は月40時間以上あり、体力的に続かず半年で退職。
ケース②:介護職Bさん
「アットホームな雰囲気」と書かれた施設に転職。
ところが職員同士の距離感が近すぎることから、利用者ファーストではなく、職員ファーストで業務が馴れ合いになってしまっていた。結局3か月で再転職となった。
👉 どちらも「求人票を鵜呑みにしてしまった」ことが失敗の原因でした。

非常に残念な話ですが、年に数回、
「前職から最初に提示された給与より実際は低くて退職した」と面接に来られる方がいます。
病院・施設側の説明不足なのか、認識の違いなのか、なぜそうなってしまうのか理解できない部分もありますが、特に支給条件等はしっかり確認しましょう。
確認すべきチェックポイント
ブラック求人を避けるために、次の確認をおすすめします。
- 面接で聞くべき質問
- 職員数と募集の背景
- 1人当たりの担当患者/利用者数
- 残業時間の実態(具体的な平均値)
- 手当の支給基準
- 情報の裏取り
- ハローワークやホームページ掲載内容との比較
- 見学・直接の確認
- 実際に施設を見学する
- 働いているスタッフに話を聞ける機会があればベスト
まとめ
- 求人票はあくまで「宣伝文句」であり、すべてを鵜呑みにしてはいけません。
- ブラック求人は「給与の内訳不明」「抽象的な表現」「常時募集」などに表れます。
- 避けるためには 質問・裏取り・見学 が必須です。
どんなに離職率が低く、残業がない職場であっても人によっては合わないこともありますし、口コミなどが悪くても自分に合う職場もあります。
情報だけを鵜吞みにせず自分の目で確かめることで、自分に合った環境を選べる可能性が高まります。



